ナーベーラーンブシー へちまのみそ煮
ナーベーラーンブシー
ナーベーラー(へちま)というユニークな生では、昔、繊維sを利用しタワシを使って鍋を洗ったことから、ナービアラヤー(鍋洗い)と呼び、それがなまってナーベーラーになったから。あかすり用として知られるヘチマを「食べる」というと、びっくりする人が多いようですが、沖縄ではゴーヤーに並ぶ夏場の貴重なビタミン源です。
食用にするのは、開花して2週間ほどの幼い実。「買うときは、若くて小ぶりのものを。欲張って太くて大きいものを選ぶと、実の硬いものがありますからね」といわれています。味わいはうりとなすの中間で、手に入らない場合はなすで代用します。さてこのナーベーラー。下処理にちょっとしたテクニックがいります。皮をむくのですが、厚くむきすぎると煮込んだ時に実がぐすぐすとくずれてしますのです。薄くむくには、包丁の刃を直角に立ててこそげとるようにするのがコツ。汁がにじみ出てきます。これをドゥージルといい、これこそがおいしさの素。箸でそっとかき混ぜるように炒め、ドゥールジルを十分に引き出すのがおいしく作る秘訣です。
ンブシーとは、豆腐と野菜をみそで煮込んだ煮物のことで、ナーベーラーのほかに、ゴーヤーなどをよく使います。味付けはシンプルにみそのみ。隠し味に砂糖を入れてもよいでしょう。柔らかなナーベーラーは胃にやさしく、夏バテ予防にもぴったりです。
ナーベーラーンブシーの作り方
材料(4人分)
・へちま(小):1~2本(約300g)
・豚バラ塊肉:約120~130g
・木綿豆腐(大):約1丁(200g)
・煮汁:豚肉のゆで汁(2カップ)、みそ(おおさじ3)、砂糖(おおさじ1)
・サラダ油(あれば豚の脂=ラードを使うとこくが出る)
①豚肉をゆでる
豚肉は水で洗い、鍋にかぶるくらいの水と一緒に入れて中火にかける。沸騰したら弱火で30~40分ゆで、竹串で刺してすっと通るくらいになったら取り出す。ゆで汁はさまし、脂が固まったら取り除いて、2カップをとっておく。
②へちまなどの下ごしらえ
豆腐はペーパータオルに包んでパットにのせ、皿1~2枚をのせて1時間ほどおき、しっかり水切りして(ペーパータオルに包んで耐熱皿に入れ、ラップをかけずに電子レンジで4~5分かねしてもOK)、大きめの一口大に切る。へちまは川を包丁でそくように薄く削り取り、厚さ1cmの斜めきりにする。ゆで豚は食べやすい大きさの短冊切りにする。ボールに煮汁の材料を入れ、よく混ぜ合わせておく。
③材料を炒め、煮汁を加える
鍋にサラダ油(またはラード)大匙2を中火で熱し、へちま、豚肉を炒める。へちまから汁が出てきたら、煮汁を加える。
④豆腐を加えて煮詰める。
煮立ったら弱火にして、豆腐を加えてさらに煮る。へちまが柔らかくなり、煮汁にとろみがつくまで煮る。
-
前の記事
2019年ピーチパイン旬の時期になりました 2024.10.26
-
次の記事
アーサ ヒトエグサ 豊潤な磯の香りで食べ方いろいろ 2024.10.26