島ラッキョウ 島らっきょう 強烈な香りと食感が本土でも大人気の酒菜

島ラッキョウ 島らっきょう 強烈な香りと食感が本土でも大人気の酒菜

島ラッキョウとは

島ラッキョウは中国原産多年草。本土のラッキョウよりも小ぶりで卵状の茎が細いの特徴で中球種。産地によって大球種の物もあります。野菜用はエシャロット(ラッキョウの早採り)のように15~20cmの細長い状態で早掘りし、塩もみしたり、漬け物にしたり、天ぷら、チャンプルーにしたりします。酒のつまみに最適な浅漬けは、本土でも人気が高く、近年では手ごろな沖縄土産とされています。また、島ラッキョウには血が固まるのを防ぐアデノシンという物質が多く含まれていて、独の臭い成分はアリシンには、ビタミンB1の活性化を助け、疲労回復、脂肪燃焼に役立つ成分があります。

島ラッキョウの特徴

特有の匂いは食欲増進効果が期待できる「硫化アリル」によるもの。切って15分以上空気に触れさせると疲労回復に役立つアリシンが340倍に増える。水溶性食物繊維がごぼうより3~4倍多く、3分ほど焼くと甘くなる。糖分はメロンの2倍の30以上になる。フルクタンという糖類がたくさんつながった多糖類が多く含まれる。90度で2時間加熱するとジャムのような甘い黒ラッキョウになる。アリシン、クエン酸、糖質が多い。夏バテ防止、健胃、利尿作用、駆虫作用が期待できる。また、匂いの元となる硫化アリルがビタミンB1の吸収をよくする。また、硫化アリルは疲労回復、血液の凝固を防ぎ、血中の脂肪を減らす働きがあるので、生活習慣病予防に期待できる。

一般的なラッキョウと同じように強い香りと辛味があります。ただ、一般的なラッキョウが甘酢漬けや醤油漬けになれるのとは違い、生のまま調理したり、塩漬けや浅漬けなどにして食べられてきました。強い香りとシャキシャキとした歯ごたえは、食欲増進、健胃整腸を即します。

はりのある若採りしたものは浅漬けにし、大きめの物はピクルスや本漬けにするのが良いといわれています。土付きのものは、長持ちします。新進紙でくるんで冷蔵庫で保存します。

ユリ科 ネギ属

  • 主な産地:うるま市、伊江村、糸満市
  • 原産地:中国

島ラッキョウの一口知識

エシャロットとエシャレット、何がどう違うの?エシャロットは小型玉ねぎのフランス名です。エシャレットは若採りのラッキョウの事で、「エシャ」とも呼びます。両者は混同されることが多く、小型たまねぎの方は「ベルギー・エシャロット」と呼ばれるようになりました。両者は全く別種の野菜です。

島ラッキョウの選び方、保存方法

全体的にはりがあり、みずみずしいもの。白色で玉の部分に弾力性があるもの、葉や根が伸びすぎていないものを選びます。

島ラッキョウの目が伸びてくるので、入手後はすぐに下ごしらえする。泥付きは新聞紙で包み冷蔵庫の野菜室で立てて保存。

島ラッキョウの食べ方

島ラッキョウの薄皮をはがして塩漬けや炒め物、天ぷらなどで頂きます。皮付きのまま葉の硬い部分と根をやや深めに切り落とし、多めの塩をふって軽くもんだ後30分ほどおき、その後水に30分つけ、薄皮がふやけたらゴシゴシと洗うとむきやすくなります。

  • 島ラッキョウの浅漬け

島ラッキョウの根と葉の部分を切り落とす。薄皮をむき、10%ぐらいの塩水に一晩浸す。かつおぶしをふって、好みで醤油をかけていただく。

  • 島らっきょうの天ぷら

ラッキョウを塩もみし、小麦粉、塩少々、卵、鰹だしで溶いた固めの衣についけて挙げます。

島ラッキョウの旬な時期

島ラッキョウの収穫は早いものだと12月頃から始められますが、出盛りの時期は2月頃から4月頃までとなります。食べ頃の旬もその時期となります。